在宅医療とは
2025.07.09
【在宅医療とは】
病気や加齢による身体の衰えなどによって、医療機関への通院が困難になった場合に住まわれている場所に医師や看護師が訪問して診察や治療、健康管理を行うことを「在宅医療」といいます。
【在宅医療の種類】
在宅医療には、医師が訪問して診察や経過観察を行う『訪問診療』や『往診』のほか、看護師が訪問してケアを行う『訪問看護』、理学療法士や作業療法士が行う『訪問リハビリテーション』などが含まれます。医師が行う在宅医療には『訪問診療』と『往診』があります。
【訪問診療】
訪問診療とはご家族の介護力や経済的な事情なども詳しく伺いながら、診療計画、訪問スケジュールを立てた上で行う計画的な医療サービスのことです。
基本、月2回の計画的な医学管理(在宅医療計画)の下、訪問看護ステーションや他医療機関等と医療連携しながら診療を行います。
【往診】
往診とは通院できない患者さんの要請を受けて、医師がその都度、診療を行うことです。
突発的な病状の変化に対して、計画外で診療を行う、困ったときの臨時の手段になります。
【在宅医療を行うために】
在宅医療は、医療環境が整った病院等で検査及び治療等を集中的に受けることよりも、家族のサポ ートのもとで住み慣れた自宅で安心して療養を継続することを重視して行われるものであるため、 患者さまが在宅での療養(医療)を希望されているのはもちろんのこと、患者さまをとりまくご家族においても意思の統一が図られている必要があります。
また、在宅医療の継続にあたっては、患者さまおよびご家族と在宅主治医との間に確かな信頼関係を築くことが必要となります。そのため、身の危険を感じるような迷惑行為(暴言、暴力、またはそれらに準ずる行為)があり医師との信頼関係が喪失している場合、事前連絡のない自己都合のキャンセルが続く場合、支払能力があるにもかかわらず悪意をもって支払いを拒む場合などは在宅医療を中止することがあります。
【病院診療と在宅医療の違い】
在宅医療は、病院での診療に比べて十分ではない事項や外来受診とは異なる事項(例えば以下の事項) があります。
・訪問(往診)に時間を要します
・急患対応や道路状況などにより、お伝えしていた訪問時間より大幅に遅れる場合があります
・検査内容及び診療内容が限られており、かつ検査結果が出るまでに時間を要します
・衛生面や医療設備等について万全ではない部分があります
・入院手続きや緊急搬送に時間を要する場合があります
・ご自宅に24時間医療従事者がいるというわけにいかないため、ご家族のサポートが必要になります